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zoom RSS オリンピックの身代金

<<   作成日時 : 2009/03/14 23:05   >>

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良質な文章は、じっくり味わいながら読んでいけるよな。さすが奥田英朗だ。最近、流行りの昭和を題材にしているけど、同じ食材を使っても料理次第でこんなにも味が違ってくるんだね。今年自分が読んだ本では、1番の面白さだった。

しかし、読み終わって思ったけど、45年前の日本人の考え方や生き様が、まるで外国人か遠い昔の日本人にしか思えないぐらい、ギャップを感じたところに、びっくりしたね。それぞれの時代で考え方や価値観は変わっていくとは思うけど、今の日本人に45年前の日本人の思いを共感できるかと言えば、難しいな。

地方の貧困と富が集中する東京、その中で地方も東京も東京オリンピックというお題目で一つになっていく時代。東京へ出稼ぎしなければ生きていけない地方と、その人たちの手で作られていくオリンピック競技場や高速道路、モノレール、新幹線。劣悪な労働環境下で、コンプライアンスなんて全然関係ない出稼ぎ労働者。

底辺で働く人たちは、警察さえも差別される現実。そんな格差の中で引き起こされる若きテロリストと刑事たちのドラマが始まっていく。

そのドラマの進行は、読者をぐっと惹きつける書き方なんだな。事件の日付を始めは犯人側と刑事側で、視点と日時を変えたり前後したりして、それぞれの立場の思いで描いていって、終盤になるにつれて段々と同期し始め、10月10日に集約していく。もう、こういう書きっぷりがゾクゾクしちゃうぐらい惚れていくんだよ。

それにめちゃくちゃその時代の資料を集めたんだろうなと思うぐらい、ディテールが細かいので、活字なんだけどその臨場感が肌に伝わってきて、読書の醍醐味を改めて感じさせてくれた本でもあったな。

しかし今度、また東京がオリンピック開催地に立候補しているけど、どうなんだろう?45年前のような気持ちに日本人は、またなるのだろうか?この全世界的な不況下で、昔と変わらず弱いものから虐げられていく。例えば派遣切りとか、途上国の人たちとか、格差はいつの時代でも歴然とあって、無くならない。

そんな中での二度目の東京オリンピックか・・・


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